SSブログ

ITを使って難病と闘う [闘病記]

何してるの?

私の持病は、アーノルド・キアリ奇形 脊髄空洞症というものです。

脊髄空洞症は、難病指定されています。

難病情報センター  脊髄空洞症

私の場合、経過観察の状態なのですが、それでも、頭痛、めまい、しびれ、痛みなどのさまざまな症状が出てきます。

それも、いつ出てくるかがわからないところが、やっかいで、ひどいのになると数ヶ月寝込むこともありました。

それで、私のお世話になっている石井威望先生から、「ちゃんと記録をとって観察していくと良い」というアドバイスをいただきまして(石井先生は、医師免許もお持ちです)、それからITを使っての健康管理が始まりました。

病気で困るのが、いつ体調が悪くなるかわからないこと。

健康管理アーカイブによって、それが前もって予測できる、原因がわかる、などすれば、素晴らしいことじゃないでしょうか。

病気とつきあいながら、よりクオリティの高い生活を送ることができるようになる可能性が出てきたということです。

おかげさまで、今では、かなり症状をコントロールできるようになり、以前と比べると、元気に過ごせる日が、ずいぶん多くなりました。

今回は、現在の方法について、ご紹介したいと思います。




健康管理アーカイブ

さまざまなデータをとることによって、自分の健康管理を、より詳しく行おうという試みです。

ライフログと呼ばれているものの健康バージョンと言ってもいいと思います。

特にiPhoneという肌身離さず持ち歩ける高機能で簡単なインターフェイスを実現した機器が出てきたことが、健康管理アーカイブの実現に、非常に大きな影響があったと思います。

iPhoneのすごいところは、「あんなこといいな、できたらいいな」と思ったことが、アプリを探すと、けっこう近いものがアプリとして、無料や低価格で実現されていることです。

まるでドラえもんのポケットみたいですね。


◆気圧と気温

健康管理アーカイブを始める前からですが、天気が悪くなったり、気温が低くなると体調が悪くなることが多いように感じていました。

病気のせいで脳圧が普通ではないので、気圧が関係するのではないか、また、神経性の病気なので、寒さにも弱いのかもとは、思っていました。

天気が悪くなると体調が悪くなる傾向があったので、天気予報ができるというアナログ気圧計を見ていたら、気圧と体調がリンクしているようでした。

晴雨予報グラス

新品価格
¥920から
(2013/10/20 23:05時点)


一般的には、天気が悪くなる前に気圧は低くなります。が、天気が悪いイコール気圧が低いというわけでなないわけで・・・だから、晴れていても気圧の低いときはあるし、雨が降っていても気圧の高いときはある。それで、これまで、天気と少しずれていると思っていたのは、このずれが原因だと思いました。

特にデータをとってみてわかったのが頭痛との関係。私の持病には、独特の頭痛があるのですが、その頭痛がしたときに気圧を見ると、多くの場合、すごく低いです。

ただ、気圧が低いと体調が悪くなるのかと思っていたのですが、完全に一致するわけではないようでした。

もちろん他の要素との関係もあるのですが、気圧が低くても大丈夫なときもあります。

それで、気圧を気にするようになって、よく天気図を見るようになったのですが、天気図の気圧の等高線を見ていたら、気圧の変動が激しいときに体調が悪くなる傾向があることがわかってきました。

そうすると、予報天気図を見ることで、ある程度、未来の頭痛を予測できるようになりました。


そして、気温の影響も大きいです。こちらは寒くなると右半身の痛みやしびれが出てきます。本当に寒さに弱いです。

冬には、ひと月の半分以上寝込んでいたこともあります。

それで、沖縄に住みたいと、本気で考えたこともありました。


そこで、これらに関して、今は、次のような記録をとっています。


体調:

一番最初に始めた記録がこれです。感覚的な一日の体調を記録しています。数字が大きくなるほど体調が良いです。

今は、iPhoneアプリの『テンスウリズム』を使っています。指定した時刻に、「今日は何点でしたか」と聞いてくれるので、つけわすれることが少なくなりました。

テンスウ 2013.08 テンスウ 2013.09 テンスウ 2013.10


最高気圧・最低気圧:

家にアナログの気圧計はあるのですが、数値データが欲しかったので、気象庁のホームページを参考にしていました。でも、一日の最高気圧、最低気圧という概念はないようで、一時間ごとに発表されているデータの中から、その日の一番高い値を最高気圧、一番低い値を最低気圧にしていました。

これを前日の発表を見て、いちいち記録するのが非常に大変でしたが、今は、『頭痛~る』というアプリを使っています。気圧が低くなると頭痛がする人は多いんですね。このアプリを使うと、自分の指定した地域の気圧のデータを予報を含めて見ることができますので、これをチェックすると、いつ大きく気圧が下がるのかも簡単に前もって知ることができるようになりました。

頭痛~る


最高気温・最低気温:

Yahoo!天気・災害を参考にしています。

天気

以前は、気象庁のデータを参考にしていたので、ホームページを見て、データを取らなければならなかったのですが、今では、すべてiPhoneだけで完結できるので、空いている時間に簡単に記録することができるようになりました。

この「体調」と「最高気圧・最低気圧」、「最高気温・最低気温」を『なんでもグラフ』というアプリを使ってグラフにしています。

こんな感じでグラフになります。

なんグラ

実際、こうして記録してみると、やはり気圧の動きと体調の変化が一番、関連があるように思います。

また、野外の最低気温が10度を切るようになると、痛みが、強くなってくるというのもわかりました。だから、寒くなってきたときには、早めにオイルヒーターを使って、夜、あまり室温が下がらないようにすることによって、冬も、以前ほど体調を崩さずに過ごせるようになりました。
 
 
沖縄には、まだ住めませんが、科学の力で沖縄の気温を再現することはできるんです。電気代は、多いときで5000円くらい上がってしまいエコには反しますが、冬、体調を壊して寝込み、薬を飲みながらすごす日を減らせることを考えたら、それは、別のもので補えると思っています。


◆血圧

血圧は、iPhoneのアプリ『BPnote』を使って記録しています。

血圧

ずっと記録していてわかったのは、体調が悪くなると血圧も高くなる傾向があることです。血圧が高くなってきたときには、いろいろと注意をするようになりました。


◆睡眠記録

睡眠の状態も『Sleep Cycle』で記録しています。

もともとは、睡眠の浅くなったタイミングで気持ちよく起こしてくれる目覚まし時計なのですが(効果があるなしは人によって違うようですが、私は、この目覚ましの大ファンです)、寝ている間の睡眠状態を記録してくれています。

睡眠記録

また、これらのデータを時系列で出してくれたり、最近では、自分のチェックしたい出来事との関係で、それが睡眠にどう影響しているかまで出してくれるので、非常に面白いです。

実際、体調の悪い時期は、睡眠の状態も良くないことがわかりました。

睡眠グラフ

どんなものが睡眠に影響しているのかもデータとして出てくるようになったので、これにも今後、注目していこうと思っています。

睡眠


◆歩数・体重

家でいるときには、ごろ寝デスクというのを使って、ベットで横になって仕事をしています。

サンコ- ゴロ寝DEスクCOOL5「極み」 GORODCL5

新品価格
¥5,820から
(2013/10/20 23:08時点)


仕事柄、パソコンを使うことが多いのですが、椅子に座ってやっていると、体への負担が大きすぎて、どうしても体調を崩していました。

これを使うようになって、本当にパソコンの作業が楽になり、長時間の作業ができるようになったのは、非常にありがたいです。

ただ、ベットで仕事ができるのは、体に優しいのですが、反面、運動不足になりがちです。

そこで、オムロンの歩数計と体重計を使って体脂肪なども含めて管理しています。

オムロン(OMRON) ヘルスカウンタ Walking style HJ-710IT

新品価格
¥13,890から
(2013/10/20 23:10時点)


OMRON 体重体組成計 カラダスキャン HBF-354IT

新品価格
¥18,450から
(2013/10/20 23:15時点)


体重が増えてきたら、なるべく散歩などをするようにして、運動不足の解消につとめなくてはいけないのですが、これは、なかなか実行できていません。

ただ、体重は、一定の範囲にコントロールすることはできています。
 
歩数・体重
 
歩数・体重
 
 
◆食事記録

まだ、使いこなせていないのですが、食事記録もつけています。以前は、写真だけとっていたのですが、今は、『ヘルスアシスト』というアプリを使っています。写真からカロリーを自動計算してくれるので、とりあえず使っているのですが、このカロリー情報は、まだまだかなぁと思います。それに、食べ物が目の前に出てくると、つい写真を撮るのを忘れて、食べるのに夢中になってしまいます。

というわけで食事の記録については、まだ試行錯誤中です。

ヘルスアシスト



まとめ

健康管理アーカイブを「計器飛行」とも呼んでいますが、これをやることによって、病気の症状をコントロールしたり、予想して前もって休んだりできるようになり、ずいぶんQOLが上がりました。

これは病気を持っている人にとっては、非常に大きな変化だと思います。これだけの情報が簡単にとれる。もう少ししたら、医療機関との連携も進んでいくのではないかと思っていますが、その前でも、自分の健康状態や生活を「見える化」することによってできることは、たくさんあるように思います。

そして、病気や障害を持った人でも、ITの技術を使うことによって、いろいろな新しい働き方ができるようになるのではないか、また、そういう社会になると良いなぁと思っています。

私自身、今は、運動不足の解消が一番の課題です。ここもiPhoneやWiiなどを活用できれば、と試行錯誤中です。




nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(1) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 2

スズキ

こんにちは。エクォスリサーチの鈴木です。ご無沙汰しております。twitterとリグミの方へメールしたのですが、届いておりますでしょうか? 石井先生から聞かれているかもしれませんが、ご相談したいことがあります。ご連絡頂ければ幸いです。mixi,twitter,会社,いずれでも結構です。宜しくお願いします。umaguruma
by スズキ (2013-12-10 12:32) 

pyanko

申し訳ございません。
Twitterとmixiのほうにお返事しておきました(>_<)
by pyanko (2013-12-13 21:28) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。